昔、修繕積立費など細かく色々説明したおかげで、不動産知識がめちゃくちゃついたお客さんがいたのですが、気づいたら購入したマンションの理事長になり自己管理で組合を運営していました・・。すごい・・。
どーも、Ponchaです(‘ω’)
マンション購入時、修繕積立金という言葉を初めて聞く人多いのではないでしょうか?
修繕積立金は建物のメンテナンスをするために必要なお金です。
修繕積立金が高すぎるから、建物がやばい状態なんじゃないか?
といったように単純に金額で判断する人がいるのですが、その判断は果たして本当に正しいのでしょうか?
ということで今回は、
修繕積立費が高いと本当に危険なのか?修繕積立費の正しい知識
というテーマでお話ししたいと思います!
管理費についてはこちらの記事を参考にどうぞ
管理費って高いほうが良い?~マンション購入 マンションの管理体制を知る~
関連記事はこちらになります。
不動産購入にかかる諸経費って?~物件価格以外にも意外と費用が掛かる~
18歳でも不動産の売買・賃貸契約はできる?~2022年4月から変わる成人年齢~
壁紙の張替え費用ってどのくらい?~mと㎡の違い・張替えの規模で変わる!?~
不動産購入の流れ~初めてのマイホーム購入(中古マンション・戸建て編)~
近年は大変多くの情報に溢れています。
相談する場所はいっぱいありますが、いきつくところポジショントークになってしまうことがほとんど。
営業マンの言葉をそのまま鵜呑みにしていませんか?
本当に正しい内容・情報なのかをしっかり判断する必要があります。
リフォームや新築・不動産など、住宅に関わったプロの第三者の目で、初歩的な内容から専門的な内容までご相談のっております。
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目次
修繕積立金とは!?
まずはじめに修繕積立金が何か?
についてご説明したいと思います。
修繕積立金とは、
建物の診断や修繕工事を行うための費用のことです。
大規模修繕などをする時の為に取っておくため積立金みたいなものです。
修繕積立金は、長期修繕計画に基づいて金額を調整します。
マンションの構造は、耐用年数があるRC造(鉄筋コンクリート造)であることが殆どです。
とはいえ、ちゃんとメンテナンスをしなければ劣化が早まってしまいます。
そのため、10年~14年ぐらいの周期で修繕を行い、良好な建物を維持します。
修繕は、外壁塗装や防水のやり替えなど色々ありますが、費用は何千万、規模によっては億単位になります。
世帯数が多いマンションとはいえ、いきなり数千万・数億単位の費用を集めるのは、現実的ではありません。
そのために長期修繕計画を作成し、十数年後の大規模修繕に向けて区分所有者の方から、毎月数千円~数万円支払ってもらい積み立てておくわけです。
ちなみに、管理費とは使用用途が別なので注意してくださいね。
管理費についてはこちらの記事を参考にどうぞ!
管理費って高いほうが良い?~マンション購入 マンションの管理体制を知る~
修繕積立金と管理費は毎月支払う必要がある
修繕積立費と管理費は毎月支払う必要があります!
・・・・。
そんなの知っているわ!
という声が聞こえてきそうですが、一応言わせてください。
初めて住宅購入を考える人は、物件価格とその時の住宅ローンの返済しか考えていないことが非常に多いです。
これはどういうことかというと、自身の収支を考えて、住宅ローンを利用し、毎月10万で返済できる物件を検討したとします。
その時、毎月の10万の返済に管理費と修繕積立金が抜けていることが多く、
この物件だと10万円が住宅ローンの返済!
ということしか考えていなかったりします!
実際は、別途で管理費、修繕積立金も毎月の支払いが発生するので、もしそれぞれ1万円ずつかかる場合、
住宅ローンの返済10万円 + 管理費1万円 + 修繕積立金1万円
合計12万円!
つまり毎月合計12万円必要です!
ってなります。
そこで初めてハッ!と気づく人が多く、再度資金計画を考えなおす人も少なくありません。
つまり物件を探す際は、物件価格に対しての住宅ローンだけでなく、管理費や修繕積立費がどのくらいかかるのかも視野に入れておく必要があります。
修繕積立費は都度金額が変わる?
修繕積立金は、常に一律の金額ではありません。
傾向としては、新築時が一番安く、徐々に金額が上がっていきます。
とはいえ、毎年変化するものではなく、数年に一度長期修繕計画に基づいて、値上げを検討します。
大規模修繕をする数年前くらいに修繕積立費の見直しをすることが多いです。
何故修繕積立金はずっと一律ではないのか?
修繕積立金は何故常に一律ではないのか?
この問いについては、建物の劣化状況や大規模修繕にかかる費用が予想以上に高かったなど色々要因があります。
ただ多くの場合が、新築時の修繕積立金が安く設定されていることが殆どだからです。
新築のマンションはとにかく早期売却が非常に重要です。
できる限り金額が安く見えるように、修繕積立金などを低く設定します。
つまり新築時点ですでに修繕積立金は値上げすることを前提に考えられているということです。
なので、新築時安かった修繕積立金は、数年後に安くした分を賄うため値上げをせざる得ないわけなんです。
修繕積立費の目安はどのくらい?
このマンションの修繕積立費は○○円で高いですね~
と言われても、そもそも修繕積立費の相場がわからない人も多いです。
修繕積立費の相場としては、
専有床面積当たり200円/㎡とされています。
上記の単価は、国土交通省がだしているガイドラインです。
ただ感覚としては、上記の費用だと正直きついです。
実際は、240円/㎡ぐらいが状態として良好です。
また、先ほどお話ししたように、新築時は早期売却を目的としている為、修繕積立費を低く設定していることが多いです。
中古物件を購入する方からすると、上記の単価より高くなっていることがほとんどです。
仕方ないっちゃ仕方ないですよね・・。
修繕積立費が高いとやばい!?
一通り修繕積立費についてお話しましたが、ここで気になるのが、
修繕積立費が高い物件ってやばいの?
ということ。
ここまでお話しした内容を理解していればと答えは簡単です。
決してやばくはない!
けど、一概には言えない・・。
という、若干逃げ腰の回答です・・。
修繕積立費が高いのは決して悪いことではありません。
新築時に安く設定されていれば、必然的に高くせざる得ませんから。
また、マンションの規模によっても大きく異なります。
一概に言えないというのは、過去の修繕積立費を見た時、ちゃんと長期修繕計画に沿った金額設定をしているのに、ここ数年やたらと金額が跳ね上がっている時があります。
これは、当時想定していなかった重要な修繕が必要だったり、建物自体に欠陥があったりする場合。
そういった場合は、シンプルに建物自体がやばい状態だったりするので、購入する前にしっかり現在のマンションの状況を聞いておいた方がいいです。
もちろんですが、高いから安心とは言えません。
修繕積立費がもともと1万円だったのが数年後に4万に跳ね上がってしまうと、必要な費用と言えど、所有者さんの負担が大きすぎます。
長期修繕計画が適当すぎるか、作成していないかなどが原因です。
金額だけでそのマンションが良いのか悪いのか判断が出来ないということですね!
修繕積立費は、安いままの方ががやばい!?
中古のマンションを購入する際、築年数が結構経過しているのに修繕積立費がやたらと安い物件があります。
こういった物件に対して、
修繕積立費が安い!ラッキー
と思ってはいけません。
新築時に修繕積立費がバカ高く、年々修繕積立費が下がっている場合であれば問題ありませんが、過去にそんな物件見たことがありません。
基本修繕積立費は、大規模修繕に向けて各所有者さんの持ち出しが出ない様に、計画的に金額を上げていきます。
それなのに、築年数が経っていながら修繕積立費が安いのには何か理由があります。
本来値上げをしていかないといけないのに値上げが出来ていない状況であるとそれこそやばいです。
・まともな大規模修繕が出来ない
・大規模修繕費用が足りず、一時負担金が発生する
上記のような状況に陥ります。
大規模修繕が出来ないと建物の資産価値が大きく低下します。
また資金が足りないのに無理して大規模修繕費用を行うとなると、区分所有者は数万円~数十万の一時負担金を支払うことがあります。
このように資産価値を落とさない為、急な出費が発生しない様にする為には、現在の修繕積立費が適正かどうかを把握する必要があります。
値上げを検討している場合がある
築年数が経っているのに修繕積立費が安い物件でも、
既に修繕積立費の値上げが決定している場合があります。
修繕積立費の値上げなどは、勝手に決めているわけではありません。
管理会社が管理組合に提案をします。
その議題に対して管理組合内で話し合いをして、いつ頃にいくら上げるかを決めます。
つまり、今現在は修繕積立費は安いかもしれないけど、数か月後に値上げが決定されている
ということは少なくありません。
住宅購入の前であれば、必ず契約前にそういった話は事前にありますが、内見する前などにしっかり確認をしておいた方が良いです。
リノベ済みの再販物件には要注意
最近は中古マンションを不動産会社が買取、フルリノベーションして付加価値をつけて再販する物件がとても増えました。
こういったフルリノベーションをしている再販物件を購入する場合、修繕積立費をしっかり確認するようにしましょう。
再販物件の仕組みとしては、
安く買い、付加価値をつけることで相場より少し高い金額で売る
です。
ただ単純に安く仕入れているわけではなく、立地条件などしっかり見定めて早期売却できるかを判断しています。
その判断材料に、管理費と修繕積立費も含まれています。
管理費や修繕積立費が極端に高い物件については、再販業者はあまり手を出しません。
買い手が懸念材料に挙げてしまい、早期売却が難しいからです。
本来必要な修繕立費だったとしても、出来る限り修繕積立費等が安い物件を選ぶ傾向があります。
新築時のデベロッパーや売主さんと同様に、再販業者からすると過去の長期修繕や今後の長期修繕などよりも、早期売却できるかをメインで検討しています。
築年数が経っていて修繕積立費が安い再販物件の場合、お部屋が綺麗だからという理由だけに惑わされない様にした方が良いです。
お部屋が綺麗でも、建物にガタが来ているというのは、めちゃくちゃ体に悪いものを、調味料でごまかして食べているのと同じです。
お部屋の状態や値段だけでなく、しっかり長期修繕計画がなされているのか、修繕積立費は今後どのように変わっていくのか?
この辺をしっかり抑えて購入するようにしましょう!
販売図面に大規模修繕について何も記載されていない場合、仲介会社を通して確認してもらうほうが良いでしょう
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、マンション購入時の基礎知識として、修繕積立費の正しい知識というテーマでお話させていただきました。
修繕積立費は高いとやばいというわけではありません。
あげる必要があるのに、上げないことの方がやばいと言えます。
極端に高い場合は、過去の修繕履歴や理由などを聞いてみると良いです。
購入する際は、こういった建物本体の良し悪しも判断できるような知識が必要とも言えます!
管理費についてはこちらの記事を参考にどうぞ
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相談する場所はいっぱいありますが、いきつくところポジショントークになってしまうことがほとんど。
営業マンの言葉をそのまま鵜呑みにしていませんか?
本当に正しい内容・情報なのかをしっかり判断する必要があります。
リフォームや新築・不動産など、住宅に関わったプロの第三者の目で、初歩的な内容から専門的な内容までご相談のっております。
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