フローリングのリフォーム後、傷をつけない様に養生をし、ずれないよう養生テープで固定をしたのですが、完了後に養生を剥がしたら、養生テープの跡が残り、その除去作業が恐ろしく大変でした・・。
どーも、Ponchaです(‘ω’)
マンションのフローリングリフォームをする時やマンション購入をした際に、管理規約などでフローリングの指定について書かれています。
遮音等級LL45やΔLL(Ⅰ)-4等級がとれるフローリング材を使用
なーんて書いてあるわけなんですが、
そもそも遮音等級って?LL45って?ΔLL?読み方がわからん!
なーんて思った方も多いはず!
ということで今回は、
共同住宅で指定されるフローリングの遮音等級について
という若干マニアックなテーマでお話ししたいと思います!
戸建ての人は、正直あまり関係なのですが、音に敏感な方は参考にしてみてください!
また、実はプロでも間違った認識の方も多く、途中マニアックな話も出てくるので、難しいと思った方はスルーしながら読んでください!
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目次
共同住宅のフローリングには指定がある?
マンションやアパートといった共同住宅の場合、戸建てと違い、下の階に音が響かないようフローリング材等の指定がされることが殆どです。
マンションやアパートの共同住宅の床は、荷重に耐えられるようにコンクリートやALC版、木造であればベニヤ等でしっかり形成されています。
とはいえ、普通に生活していても足音って結構響くんですよね!
そのため共同住宅の場合は、遮音性のある床材や作りにする必要があります。
ただ、そもそも遮音性のあるフローリングの基準が何かを知らない方が多いので、今回は少しマニアックですが遮音等級について深堀したいと思います!
遮音等級とは!?
そもそも遮音等級とは何か?
これ結構勘違いされている方も多いのですが、遮音等級って床に限られているものじゃないですね!
ちょっと専門的な話になるので、興味がある方だけ読んでみてください!
難しい話が苦手な方は、ここは飛ばしちゃって大丈夫です!
遮音等級は、建物の遮音性能のレベルを表す指標のことなんです。
下の階への音の伝わりにくさを示す床の遮音性能
それ以外にも、
隣のお部屋や外からの音の伝わりにくさを示す壁や窓の遮音性能
も該当します!
壁や窓の遮音性能は、空気音の遮音性能を表す値で数字の前に「D」が付けられます。数値が高いほど遮音性能が高いことを指します。
で、床の遮音性能は、
・飛び跳ねたりした時のドンという重量衝撃音の遮音性能をLH値
・スプーンなどを落としたときの軽くて固い音の軽量衝撃音をLL値
で示すわけなんです!
どちらも数値が小さいほど遮音性能が高いです!
床の遮音性能であるLL45とは?
遮音等級には壁や窓なども該当しますが、今回は床に絞ってご説明します!
先程説明したように、床の遮音等級LHとLLがあります。
LHとLLを合わせてL値と呼ぶこともあります。
L値やLL値などをしっかり説明するのは正直色々ややこしくて厄介なのですが、頑張ってついてきてください!
L45の遮音の基準は!?
そもそも遮音性能がL45だとどのくらいの遮音性能なのか気になりますよね!
日本建築学会が公表している遮音性能基準は
L45の場合
人の走る音など:聞こえはするが意識することはない
椅子の音・物の落下音:小さく聞こえる
その他:上階の生活が多少意識される、大きな移動がわかる
通常はLL値で判断する
一般的には、重量衝撃音(LH)は建物の構造で左右されてしまうので、基本床面の仕上げで判断できる軽量衝撃音(LL)に重点が置かれています。
というのも、LHとLLを合わせたL値判断となると、コンクリート床の厚みが関係してきてしまうからです。
L値の基準としてコンクリートの床の厚さ(スラブ厚)は150㎜で考えられています。
そのため、スラブ厚150㎜の時L値が45でも、スラブ厚が120㎜だと同じ材料を使ってもL値が45以上の数値になってしまうわけなんですね!
そのため、現在は床材が単体で持つ遮音性能(床衝撃音低減性能)にて判断することが増えました。
防音フローリングの遮音基準は!?
さてさて、ここで厄介なお話をします・・。
建物全体の遮音性能 L値
床材などの単体を表す LL値
とご説明しましたが、実はL値とLL値はどちらも空間性能を推定した数値なので、基本は同じ意味なんです!
えーーー!
ってなりますよね!
ちょっと色々理由があり、L値とLL値わけて説明しました。
ちなみに空間性能を推定した数値というのは、L値で説明したコンクリートの厚みや床材などを総合した時の遮音性能のことです。
で、何故LL値をあえて床材などの単体を表す数値といったのかを説明したいと思います。
現在の防音フローリングの表示はΔL(デルタエル)等級
今まで防音フローリングなどの遮音性能の表示はLLの表記だったのですが、2008年の4月に新しい表示方法となりました。
それが床材の単体の遮音性能(床衝撃音低減性能)であるΔL(デルタエル)等級です。
2008年前から、LL-○○というのは床材単体の遮音性能を表していたのですが、実際の認識が曖昧だったわけです。
で、『床材の床衝撃音低減性能の表現方法に関する検討委員会』から、新しい表示方法(ΔL等級)が発表されたので順次表記を変えていこう!
となったわけなんです。
といっても、ΔL等級がなかなか普及しなくて床材のカタログも未だに、LL等級、ΔL等級両方明記しています。
なので、冒頭から今はΔL等級で~と説明しても大体の人は、意味が分からないってなってしまうんです。
もちろん建築関係のプロの方は、この辺理解している方が多いです。
ただ、リフォーム業界だと1/3ぐらい理解していなくて、不動産業界だと大多数の方が知らないです。
ネットの情報でもLL値とL値が曖昧だったり、LL値を床材単体の遮音等級にしていたりして、改めて説明するのが大変なんですね・・。
LL45はΔL等級だといくつになるのか?
実際LL45の遮音等級とする時、ΔL等級はいくつになるのか?
メーカーによって異なるので一概には言えませんが、多くの場合が従来LL-45の製品の多くはΔLL(Ⅰ)-4等級に相当します。
フローリングの遮音性能が良いからと言って響かないわけじゃない!
これまでのお話を聞いていて何となくわかったかと思いますが、遮音等級が良いフローリングを使ったからと言って音が響かないわけではありません!
あくまでΔL等級は床材が単体で干渉してくれる音の性能を表すものです(正確に言うともっと細かく補足がありますが)
それ以前のLL45、L45の認識が人によってばらばらで、
・LL45の材料を使用しているから音が響かない!
・遮音性能の取れたフローリングを使用しているから大丈夫!
といった感じで間違った認識でお客さんに伝えてしまい、お客さんが実際に住んでから
遮音等級が取れているのに音が響く!
といったトラブルが多発しちゃったんですね。
そういったトラブルがあったので、ΔL等級が新しい表記として出た経緯があります。
現状でもプロの方で間違った認識をしている方が多いのですが、LL45の性能のフローリング材を指定!
となっていても、音が響くかないというわけではなく、多少緩和されるけど建物の構造などによって異なる
ということをしっかり認識しておいた方が良いです!
共同住宅でも1階はフローリングの指定がされない?
ちなみにですが、全部のマンションがそうとは限りませんが、1階のお部屋については遮音性のあるフローリングを指定されない場合があります。
それは何故か?
単純に下の階がないから!です。
1階であれば、下の階はありませんから足音が響こうが関係ないんですね。
ただこの辺については、すべてのマンションが該当するわけではありません。
マンションの管理規約によって異なります。
リフォーム等でフローリングを張り替える際は、一度確認するようにしましょう。
戸建てのフローリングの遮音性は関係ない?
たまに戸建てには、フローリングの指定がないんですか?
と聞かれます。
結論から言うとありません!
戸建ての場合は、上階(2階など)も自分の家ですから、足音が気になるのであれば、自身で対策をする必要があります。
もちろん、戸建てでも遮音性のあるフローリングを使用することもできます。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は、共同住宅のフローリングの遮音等級についてというテーマでLL45やΔL等級についてお話させていただきました!
リフォーム業界ではだいぶΔL等級の認識は広まりましたが、不動産業界ではまだまだなんのこっちゃと思っている方が多いです。
不動産売買する際に、フローリングの制限などの説明がありますが間違った説明をしている人が多くいるのでその辺は注意したほうが良いかと思います!
共同住宅で床のリフォームをするときなど、注意するようにしましょう!
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